JR西日本が20日、2024年春に伯備線で運行を始める特急やくも新型車両273系のデザインを発表した。深いだいだい色を基調にした外装は「沿線の風景に響き、自然に映える」をコンセプトに、宍道湖に沈む夕日や中国地方最高峰・大山の夏山開きで燃えさかるたいまつといった地域の風景に着想を得てデザインした。
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先頭車両などにあしらう新たなシンボルマークは、雲が折り重なる現行の面影を残しながら、新型車両の疾走感を強調した。
建築家兼デザイナーの川西康之さんが近畿車輛と協業し、JR西山陰支社の社員を交えて検討。沿線に点在した石州瓦の深い赤色、たたら製鉄の炎もイメージした新色「やくもブロンズ」をベースに「人と列車が感じ合うデザインにした」と話した。
車両はやくも専用に設計された。カーブの際に地図データを使って車体を自動で傾ける装置を国内で初めて取り付けられ、乗り心地の向上が期待される。4両1編成で計44両が随時、導入される。
(山根行雄)













