バスケットボール男子Bリーグ1部の島根スサノオマジック(スサマジ)はハードな試合日程のまっただ中だ。現在、西地区の4位だが、上位4チームの差はほとんどない。ここまで同一カードの連敗はなく、厳しい戦いを勝ち抜いてきている。年末と年明けにはホームで4試合が予定され、力強い応援でチームを後押ししたい。ここまでの戦いを振り返り、今後、チャンピオンに登りつめるための戦いのポイントを2回に分けて解説する。(編集局ニュースセンター 舟越幹洋)
年末年始は負けられない戦い、待ち遠しいトラビスの復帰 今季の戦いを徹底解説<下>(Sデジオリジナル記事)

スサマジはここまで15勝6敗。西地区の順位争いを見ると、琉球が4敗で首位。2位の広島が5敗、3位の名古屋Dはスサマジと同じ6敗。西地区はこの4チームが抜け出た。琉球は首位だが、昨年のような強さがない。上位4チームの差はほとんどなく、スサマジは大いにチャンスがある。
▷琉球、千葉、名古屋Dと激闘
開幕からの戦いを振り返ってみよう。スサマジの6敗は残念だが、仕方ない面がある。開幕戦の新潟では新潟のシューターが爆発し、打つシュートがほとんど入ってしまった。想定外だったと思う。新型コロナの影響で予定していたB1チームとのプレシーズンマッチができなかったことも痛かった。ファンとしては昨シーズンベスト4のチームが開幕戦をホームでできないのはなぜ?と思った。開幕戦はホームで戦わせてあげたかった。

また、敗れた琉球、渋谷、川崎はいずれも優勝を狙う力があり、相手ホームでの戦い。よく連敗せず、持ちこたえたと思う。1敗した千葉と名古屋Dはホーム戦だったが、千葉は東地区の首位を走り、独走しそうな気配で開幕から好調だ。名古屋も戦力が充実し、ともに初戦を接戦で落とした後、2戦目の激闘を制した。
琉球、千葉、名古屋Dとの試合は今のBリーグの最高レベルの試合だった。お互いに厳しいマンツーマンディフェンスで守り、攻撃では相手の堅い守りをなんとかしてこじ開けていくという、バスケットボールの醍醐味にあふれていた。最後までハラハラする緊張感は見たものをとりこにするバスケットの魅力だ。

千葉と名古屋Dはホームの松江市総合体育館での試合で、国内最高レベルのゲームが、松江市で間近に見ることができるというのは本当にぜいたくなことだ。今までなら、東京でないと見ることができないようなハイレベルの試合内容だった。このほかでも注目の日本代表・河村勇輝のいる横浜、東地区の好チーム・秋田には、ホーム戦とはいえ、よく連勝したと思う。

▷スサマジの戦力分析
ここまでのスサマジの戦力を分析してみよう。10月の月間MVPに輝いたペリン・ビュフォードはBリーグ最高レベルの選手と各チームが認めている。シュートが入り、カットインのスピードがあり、...