18年間の力士人生にピリオドを打った隠岐の海。引退会見では「何年も前から自分の相撲が取れなくなっているのを気持ちでカバーしてきたが、最終的には気持ちが切れた」と振り返った。初土俵から107場所を重ねる中では、強靱(きょうじん)な精神力で何度かあったピンチを乗り切ってきたが、その限界を感じたことが土俵を去る決断につながった。
「中途半端に幕内に残るよりも十両に落ちたほうがいい」。普段はあまり弱音を吐かない男が、こうこぼしたことがある。
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2013年九州場所。千秋楽で敗れ、2度目となった小結の地位からすぐに陥落することになった。この場所が長いトンネルの入り口だった。その後、...