石見神楽団体に所属する子どもたちが舞う「石見子供神楽どんちっち祭り」が22日、浜田市黒川町の石央文化ホールであった。市内6団体が「八幡(はちまん)」や「恵比須(えびす)」などおなじみの計6演目を熱演し、来場者から大きな拍手が送られた。
未就学児から高校生までの計54人が出演し、上府子供神楽団による儀式舞「塩祓(しおはらい)」で幕開け。大尾谷子供神楽団は八幡麻呂と第六天悪魔王が立ち合う八幡を披露し、ドライアイスの白煙の中から現れた魔王を弓矢を使って勇壮に退治した。
佐野子供神楽社中が披露した恵比須では、5人のかわいいえびす様が登場。釣りのまき餌に見立てたあめ玉を客席にばらまき、タイを豪快に釣り上げる軽妙な動きで会場を和ませた。
八幡麻呂役を務めた市立浜田東中学校1年の梶谷和さん(13)は「練習通りにできて良かった。さらにリズムよく息を合わせて舞えるようにしたい」と笑顔を見せた。
祭りは、神楽の将来の担い手となる子どもたちの発表機会を設けようと日本海信用金庫(浜田市殿町)が始め14回目。新型コロナウイルス禍のため3年ぶりの有観客開催となった。
(宮廻裕樹)