戦国末期の石見銀山を舞台に、過酷な環境を生き抜いた女性の一代記「しろがねの葉」(新潮社)で第168回直木賞を受賞した千早茜さん(43)が、山陰中央新報社のインタビューに応じた。
12年前に世界遺産・石見銀山遺跡を訪れた際、「石見の女性は3人の夫を持った」というのガイドの説明に引きつけられ、名もなき女性の人生を描きたい、と筆を走らせたという。
自身初の時代小説について、「現代ものではできない死と隣り合わせの性描写を描きたかった」と述懐。過酷な環境から逃げるのではなく、そこで生きた人々を通し、「生について考えてほしい」と口にした。
大田市民をはじめ島根県を挙げて受賞を喜んでいることに感謝し、「お礼のために」と大田への再訪を誓った。
>>石見銀山、往時の息遣い聞こえる 過酷な環境、浮かび上がる生と性 直木賞 千早さんインタビュー