2019年の松江水郷祭で打ち上げられ、宍道湖を彩る花火=松江市末次本町
2019年の松江水郷祭で打ち上げられ、宍道湖を彩る花火=松江市末次本町

 松江水郷祭推進会議(会長・田部長右衛門松江商工会議所会頭)が14日、今年の水郷祭について、代替の花火イベントを8月21日から6回にわたって分散開催する方針を決めた。新型コロナウイルス感染防止の観点で判断。最終的な可否は直前の感染状況を踏まえて決める。

 2020年の同祭は花火1万発を打ち上げる予定だったが、コロナの感染拡大で中止。代替イベントが実施されれば、関連の花火が打ち上がるのは2年ぶりとなる。

 イベントは「松江GENKI(ゲンキ)花火」(仮称)で、8月21、22、28、29の各日と、9月4、5両日に予定。午後8時ごろから約8分間、300発の花火を宍道湖東岸の船上から打ち上げる。

 今年の水郷祭は9月11、12両日に計画していたが、推進会議は新型コロナが収束しない中、大々的な開催は困難と見通した。

 規模を抑えた代替事業とし、湖岸周辺には飲食屋台やステージは置かず、有料観覧席や臨時駐車場、無料シャトルバスも用意しない。警備員や誘導員を置くが交通規制はしない。

 感染予防のため、来場者にはマスク着用や「3密」回避、飲食しながらの見物禁止などを呼び掛ける。

 松江市内で14日にあった推進会議で田部会長は「2年連続の花火中止は避けたかった。感染防止対策を図りつつ実施し、自粛続きの市民の心を和らげたい」と話した。

 事業予算は1800万円。水郷祭を開いた19年の約3分の1となっている。(部田寛孝)