島根県吉賀町は19日、町役場柿木庁舎(吉賀町柿木)に勤務する職員1人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。県が同日に発表した感染者の1人かどうかは明らかにしていない。町民と接するかなど業務内容も非公表。濃厚接触者は行動歴から特定できているという。
町によると、18日夕方に本人からの報告で分かった。同庁舎で勤務する職員約40人は自宅待機とした。職員のPCR検査を行うかは未定。同庁舎は閉鎖し、来庁者の対応は当面、六日市庁舎(同町六日市)で行う。業務再開時期は未定。
18日に柿木庁舎を訪れたという同町福川の農業、斎藤邦夫さん(71)は「すぐ近くまで感染が迫っているのを実感して怖かった」と不安をあらわにした。
岩本一巳町長は「住民には正しい情報を基に、冷静な判断と行動を心掛けてほしい」と話した。
(石倉俊直)
県内新たに12人感染
島根県は19日、12人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。うち出雲市在住の7人は市内のカラオケができる飲食店の従業員や利用客で、県内11例目のクラスター(感染者集団)と認定した。
このほか既に判明していた感染者1人も同じ店の関係者だった。店は営業を休止しており、県は利用者が把握できているとして、店名を明らかにしていない。
同日発表した感染者はほかに出雲市在住1人、浜田市在住1人、益田市在住2人、吉賀町在住1人。このうち浜田市の1人は10例目のクラスターが発生した益田保健所管内の飲食店と関連がある。ほかの4人も既に判明している感染者と接触があった。12人とも年代、性別は非公表。
県内の累計感染者数は469人となった。
また、松江市は19日、感染が確認された市立小学校関係者の接触者など307人全員が抗原定量検査で陰性だったと発表した。このうち学校の児童、教職員が何人かは明らかにしていない。関連の検査対象者はまだおり、引き続き検査する。検査の終了日は未定。
(黒沢悠太、中村成美)
島大関係者も
島根大(本部・松江市西川津町)は19日、出雲キャンパス(出雲市塩治町)の関係者が新型コロナウイルスに感染したと明らかにした。同日から学生のキャンパスへの立ち入りと課外活動を禁止し、当面はオンライン授業を行う。医学部付属病院(同)は通常通りの診療を行う。
県が同日に発表した感染者に含まれるかどうかは明らかにしていない。
(中島諒)