文豪小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)の蔵書を保有する富山県で制作されたラジオ番組が22日午後6時から、エフエム山陰(松江市学園南1丁目)で放送される。

 特別番組「小泉八雲スペシャル~松江と富山 二つの街のストーリー~」と題して放送する。第1部はエフエム山陰が制作し3月に放送した「小泉八雲 声と音に耳をすます」を再放送。第2部でFMとやま(富山市)が制作した「馬場はると富山大学ヘルン文庫」を届ける。

 八雲が死後に残した大量の蔵書を買い取ったのが富山の資産家・馬場はる。1923年の旧制富山高校(現富山大)設立に尽力し、翌年には、八雲の蔵書を高校へ寄付した。蔵書は現在も「ヘルン文庫」として富山大付属図書館に保管され、八雲や近代文学の研究に活用されている。

 今年3月にエフエム山陰とFMとやまが八雲を題材にした番組を偶然それぞれ制作したのが縁で、今回の放送が実現。FMとやまでは29日午前8時から、エフエム山陰制作の「小泉八雲 声と音に耳をすます」を放送する。 (吉田真人)