島根、鳥取両県議選では、島根5(大田、安来、仁多、邑智、隠岐)、鳥取3(境港市、岩美郡、日野郡)の計8選挙区で無投票となり、計11人の当選が決まった。それぞれが県政や地域の課題を踏まえ、今後の決意を語った。(届け出順)
■大田・産業振興に汗かきたい
生越俊一氏の話 より良い施策が生かされるよう国や県、大田市、団体などをつなぐのが自分の仕事だと思い活動してきた。今後もその役割を確実に果たしていく。人口減少対策には若者が働く場所が必要で、大田市に工業団地を造るなど産業振興に汗をかきたい。
■大田・県とのパイプ役果たす
内藤芳秀氏の話 結果が無投票となり、2期目に向け、より重い責任を負ったと感じている。人口減少対策やコロナ禍で疲弊した経済の回復、山陰道を生かした地域づくりなどに取り組んでいく。地元の課題解決のため、県とのパイプ役をしっかり果たしていく。
■安来・少子化対策へ産業振興
田中明美氏の話 少子化対策には産業振興しかないと思う。若者に住みたいと思ってもらえる仕掛けづくりに取り組む。また、高齢化社会を見据えて対策しないと、限界集落はなくなってしまう。中山間地域の高齢者の支援を進めていきたい。
■安来・地元製造業もり立てる
嘉本祐一氏の話 国の少子化対策が本格化する。呼応して若い世代が安心して子どもを産み、育てられる環境づくりを進める。産業振興ではプロテリアル(旧日立金属)安来工場の新たな船出を支援し、地域の製造業をもり立て、人材確保にもしっかりと取り組む。
■仁多・木次線存続へ機運醸成
絲原徳康氏の話 人口減少を食い止めるのが一番の課題だ。奥出雲町のさまざまな地域資源を有効活用し、人を呼び込む仕掛けをつくっていかないといけない。JR木次線存続のため、地域全体の機運の盛り上げも必要。笑顔で暮らせるふるさとづくりに取り組む。
■邑智・子育て、教育の充実を
福井竜夫氏の話 2回目の無投票当選で、多くの住民から信任を得た結果だと捉えている。少子化問題を第一の課題に据え、子育て、教育環境の充実に声を上げていく。住民との対話を増やし、邑智の生の声を政策に反映できるよう努めたい。
■隠岐・離島を守る措置求める
吉田雅紀氏の話 人口減の大変な中、無投票で島民の代表として議席を託された。責任を一層重く感じる。医療や福祉、教育の充実と農林水産業や加工業、商業や流通業の振興に力を入れる。国境離島に住むことは国を守ること。必要な措置を強く国に求める。
■境港市・三つの港 潜在力生かす
浜田一哉氏の話 地域を巻き込んだ「ふるさとキャリア教育」を定住化にもつなげるべく、充実を引き続き訴えていく。三つの港を抱える境港市のポテンシャルを具現化するのが自身の課題。市や国と連携しながら地域の明るい未来づくりに励みたい。
■境港市・有事の避難路拡充に力
安田由毅氏の話 境港市は美保基地を抱える。全域が原発30キロ圏内(UPZ)にあり、有事の際に島根県民も利用する避難路の確保と拡充、避難行動計画の磨き上げを引き続き働きかける。避難路は江島大橋と国道431号を結ぶ県道バイパスの整備実現に尽力したい。
■岩美郡・地域の疲弊解消目指す
広谷直樹氏の話 コロナ後への転換点を迎え、基幹産業の一つの観光産業を元に戻していきたい。肥料高に直面する農業や、水揚げ量が減っている水産業の振興にもしっかりと取り組む。子育て支援に力を入れ、中山間地域の疲弊を解消していきたい。
■日野郡・5期20年の実績生かす
内田博長氏の話 5期20年の実績を生かし、日野郡(日南、日野、江府)3町と連携強化しながら基幹産業の農林業振興、少子化対策、福祉の充実に注力する。地域課題の医療では、どのような病気にも対応し、診断や治療する総合診療医の確保に取り組む。