「機内ウエディング」を終え、タラップで笑顔を見せる新郎の村上徹さんと新婦の麻美さん=23日午後、羽田空港
「機内ウエディング」を終え、タラップで笑顔を見せる新郎の村上徹さんと新婦の麻美さん=23日午後、羽田空港

 羽田空港に駐機している全日本空輸の国際線用ボーイング777を使った「機内ウエディング」が23日、開かれた。新型コロナウイルスの影響で大幅な減便が続く中、使われていない機体の活用策の一環。6月までの期間限定で、計7組が結婚式を挙げる。

 この日、式を挙げたのは東京都の税理士村上徹さんと歯科医師麻美さん。出発ロビーで参列者やスタッフから「紙飛行機シャワー」で出迎えられた後、「全日空8888便」と名付けられた大型機777―300ERに乗り込み、パイロットや客室乗務員から機内アナウンスをまねたお祝いの言葉が贈られた。

 2人は結婚写真だけを撮影する予定だったが、この企画を知り応募。徹さんは「飛行機が好きで即決した。夢のような最高の時間だった」。麻美さんは「コロナだから式は挙げられないと思っていた。やって良かった」と満足感をにじませた。

 国際線の機体は、座席などの仕様が国内線用と異なり、コロナ禍で使用頻度が激減。結婚式が挙げられないカップルが多い現状も踏まえ、今回の企画を考案した。

 全日空は、本来ハワイ線に就航している超大型機エアバスA380の遊覧飛行を実施するなど、さまざまな機体活用策を展開している。