全国の百貨店売上高
全国の百貨店売上高

 日本百貨店協会が24日発表した4月の全国百貨店売上高は、新型コロナウイルス禍前だった2019年4月と比べ既存店ベースで27・7%減となった。新型コロナ流行に伴う時短営業などが影響した。今年3月より下落率が拡大しており、新型コロナの再流行で売り上げの回復が遅れている。

 4月前半は回復傾向が見られたが、後半はまん延防止等重点措置の適用地域の拡大や、東京などに発令された3回目の緊急事態宣言で外出自粛が強まり、集客に苦戦した。宣言の対象地域は足元で広がっており、5月も各社の経営は厳しい状況が続いている。

 今年3月は19年3月比で19・1%減だった。4月の商品別は、19年4月比で婦人服や紳士服などの衣料品が34・6%減、化粧品は42・6%減、生鮮食品や菓子などの食料品は18・0%減だった。

 ただ、1回目の緊急事態宣言を受けて食品売り場以外を休業した店が多かった20年4月と比べると、約2・7倍だった。地域別では神戸が約3・7倍、福岡が約5・6倍になるなど主要10都市で上回った。

 全店ベースの売上高は約3178億円。訪日外国人による免税売上高は20年比約9倍だったが、19年比では86・9%減と大幅に減少した。