島根県内唯一の百貨店だった一畑百貨店(松江市朝日町)が来年1月に営業を終了し、65年余りの歴史に幕を下ろす。商環境の変化に乗り切れず、閉店を決断するに至った経緯や、県都・松江を代表する商業施設の消失が地域経済に与える影響を追う。
[関連記事]
・一畑百貨店ショック(中) 電鉄最大の不採算事業 鳥取は3店が併存
・一畑百貨店ショック(下) 駅前の活力低下に危機感 跡地利用や再雇用課題
閉店発表の翌14日午前10時、臨時休業した一畑百貨店内では、全従業員を対象にした説明会が開かれていた。幹部の口から伝えられた「閉店」の二文字は、従業員の胸中に大きな不安や戸惑いを去来させた。
長い歴史に幕引きする引き金となったのは、...