2017年秋、ステージ(病期)4の肺がんが分かった島根大総合理工学部の伊藤史人助教(48)。家族のいる岩手県を離れ、診断から半年たたずに大学に復帰し、松江市内の病院で治療を継続した。

 約2年間、体内の免疫の力を利用してがんを攻撃する免疫チェックポイント阻害薬を使った後、分子標的薬と従来の抗がん剤を組み合わせた治...