青木幹雄氏のお別れの会で玉串を捧げる参列者=出雲市大社町杵築南、大社文化プレイスうらら館
青木幹雄氏のお別れの会で玉串を捧げる参列者=出雲市大社町杵築南、大社文化プレイスうらら館

 6月に89歳で亡くなった青木幹雄元官房長官(出雲市大社町出身)のお別れの会が9日、出雲市大社町杵築南の大社文化プレイスうらら館であった。親交のあった地元住民や政治関係者ら約1500人が参列し、国政、県政両面で長く手腕を振るった青木氏の功績をたたえ、別れを惜しんだ。

 式典には約300人が参列。県議会の当選同期だった細田重雄自民党島根県連会長は「幅広い知識、柔軟な発想、決断力と実行力に長けた頼もしい政治家だ。ともに島根の政界に一つの流れをつくってきた自負がある」と感謝を述べた。

 細田博之衆院議長(島根1区)は弔辞で、出雲大社の「平成の大遷宮」事業や山陰道をはじめとしたインフラ整備などへの貢献を高く評価した上で「(息子の)一彦さんとともに、これからも一致団結して、ふるさと発展のために力を合わせていく」と誓った。

 島根、鳥取両県選出の国会議員をはじめ、東京から茂木敏充党幹事長、加藤勝信厚労相など複数の国会議員も駆けつけた。

 代表して弔辞を読んだ小渕優子衆院議員は、父の小渕恵三元首相が脳梗塞で倒れた際、官房長官だった青木氏が首相臨時代理を務めたことに触れ「いつもは黒子役に徹していたが、国家的危機にあって政治の混乱を見事に収めた。父の後を継いで当選した後に門下生となり、政治と人生を学んだ」と感謝した。

 式典の最後に参院議員の一彦氏(鳥取・島根合区選挙区)は「義理と人情を持って政治のど真ん中で活動し、自民党の党員党友、なによりも県民の皆様に支えられた。政治家冥利に尽きる人生だった」と感謝の言葉を述べた。

 式典後、一般からの玉串拝礼も行われた。

(白築昂)