出雲発の婚約・結婚指輪ブランド「出雲結(ゆい)」の商品を試着、購入できるショールームが東京・浅草にオープンした。念願の東京出店に向けた仮店舗と位置付け、新型コロナウイルスの感染拡大で出雲大社近くの本店に足を運べないカップルにも選んでもらえるよう全8型をそろえ、魅力を体感してもらう。
出雲結は結婚指輪専門店のアツタ(出雲市渡橋町)が2015年に立ち上げたブランドで、プラチナを材料に「縁結(えん)」「想結(おもい)」といった商品を展開している。
本店(同市大社町杵築南)には首都圏在住の島根県出身者や会員制交流サイト(SNS)で存在を知ったカップルが来訪し、受注の半数程度は県外から。マネジャーの岩田修平さん(36)=米子市出身=は「東京進出はブランド創設時からの構想で、準備を進めてきた」と強調する。
ショールームは指輪を製造、加工している工房の一角を借りた。完全予約制でスタッフが要望や好みを聞き、商品選びをアドバイスする。4月の開設以降、関東圏を中心に予約が入っているという。
11月に都内で本格的な店舗を構える計画で、出店場所の選定を進めている。出雲や島根にゆかりある素材をインテリアに取り入れ、魅力発信にもつなげる。
岩田さんは「指輪は肌身離さず身に着けるものなので、常に出雲とのつながりを感じてもらいたい」と話している。(白築昂)