若アユを釣り上げた入漁者=益田市匹見町匹見、高津川水系匹見川
若アユを釣り上げた入漁者=益田市匹見町匹見、高津川水系匹見川

 島根県の高津川、神戸川や鳥取県の日野川など山陰両県の一部主要河川で1日、アユのさお釣りが解禁され、待ち望んだ太公望が長ざおを手に魚信を探った。

 益田市の高津川水系・匹見川では、午前5時の解禁とともにおとりアユを使った友釣りや、おとりを使わず引っ掛けるチャグリを楽しむ釣り客が見られた。

 同市虫追町の農業椋木章夫さん(63)は匹見川で朝の2時間ほどのチャグリで12~14センチを10匹釣り上げた。「正月のようなもの。小型の群れアユが多い」と話し、今後の生育に期待した。高津川漁協(益田市神田町)の可部靖昭総務課長(54)は「午前中に川に入った人は、昨年より1割程度多い224人。今年は天然遡上(そじょう)の群れが4、5年ぶりに確認されており、今後に期待したい」と話した。

 神戸川漁協(出雲市下古志町)によると、午前の神戸川の人出は例年並みの40人前後。本流ではアユはいるが、おとりアユを追うサイズに至っておらず、釣果は少なかった。6月中旬から下旬には数が釣れるようになると期待している。(中山竜一、三原教史)