ラグビー日本代表合宿で調整する選手たち=20日、宮崎市
ラグビー日本代表合宿で調整する選手たち=20日、宮崎市
ラグビー日本代表の合宿で、練習を見守るジョセフ・ヘッドコーチ=13日、宮崎市
ラグビー日本代表の合宿で、練習を見守るジョセフ・ヘッドコーチ=13日、宮崎市
ラグビー日本代表合宿で調整する選手たち=20日、宮崎市
ラグビー日本代表の合宿で、練習を見守るジョセフ・ヘッドコーチ=13日、宮崎市

 謎かけのようなローマ字表記のメールが4年前、宮崎県ラグビーフットボール協会の山口雅博副会長(73)の元に届いた。「こんばんは、マサ。もうすぐオムレツができます」▼差出人は2016年からヘッドコーチ(HC)としてラグビー日本代表を率いるジェイミー・ジョセフ氏(53)。日本で開催された19年ワールドカップ(W杯)で初の8強に導いた。メールが届いたのがW杯1次リーグ最終戦前夜。それを見て山口さんは1次突破を確信したという▼実は本番前、宮崎であった代表合宿のあまりの過酷さに、山口さんは「練習が厳し過ぎる」と指揮官に苦言を呈していた。返ってきたのが「卵を割らなければオムレツはできない」という言葉。リスクを乗り越えなければ結果を得られないという海外のことわざだ。冒頭のメールは、結果を得るための準備が整ったという合図だった▼「今思えば失礼なことを言った」と悔やむ山口さんだが、宮崎での代表合宿を長年支え、信頼関係を築いているからこその苦言。一方で指揮官から頼まれ、選手をリラックスさせるため釣りに連れ出すこともあるという。先月、宮崎出張した際に本人から聞いた裏話▼日本中が歓喜した自国開催のW杯からはや4年。9月開幕のW杯フランス大会に向け、日本代表は宮崎合宿終盤だ。大会後の退任が決まったジョセフHCにとって集大成。どんな結果をもたらすのだろう。(健)