JA鳥取西部(米子市東福原1丁目)が30日、米子市内で理事会を開き、子会社が県西部で経営する「Aコープ」全4店を来年1月末に閉店することを決定した。現時点で事業の継承先は決まっていないという。

 同JAは4月の通常総代会で、2~7月の経営状況を踏まえて最終判断すると発表していた。期間中は26万3千人が来店したものの、純損益は488万円の赤字となり、経営再建は難しいと判断した。4店の従業員62人の雇用については、希望者は同JAが運営する産直市場などでの就業をあっせんする。

 理事会後の記者会見で、中西広則組合長は大型ディスカウントストアなどの進出で買い物環境が大きく変化し、来店客数と収益が大きく減少したと強調。「事業継続を断念せざるを得なくなった。地域のニーズに応えられず申し訳ない」と語り、引き続き店舗の継承先を探す意向を示した。

 4店は、よどえ(米子市淀江町西原)、大高(同市尾高)、みぞくち(伯耆町溝口)、名和(大山町御来屋)。大型店との競合激化で収益環境が悪化し、経営する鳥取西部ジェイエイショップの2022年度決算(22年2月~23年1月)の純損益は1400万円の赤字で、2期連続赤字だった。 (岩垣梨花)