旧ソ連崩壊時に撮影した写真に見入る来館者=出雲市西平田町、ファインダーみるみる
旧ソ連崩壊時に撮影した写真に見入る来館者=出雲市西平田町、ファインダーみるみる

 【出雲】1991年の旧ソ連崩壊を伝える写真展が28日、出雲市西平田町の写真展示館「ファインダーみるみる」で始まった。崩壊のきっかけとなった軍事クーデターに遭遇した報道写真家、桑原史成さん(86)=島根県津和野町出身=が撮影した20点が緊迫した状況を物語る。9月29日まで。入館無料。

 展示館を管理する細木良男さん(70)が高校教員時代に交流を深めた桑原さんに依頼して開いた。

 写真展には共産党本部の赤旗が引き下ろされる瞬間やモスクワ市民が生活のために街頭で家具などを販売する場面が並び、激動の時代を伝える。

 雪中訓練をするウクライナの新兵や原爆の実験場となったセミパラチンスク(カザフスタン)周辺の施設で過ごす子どもなど分離独立した国の写真もある。

 桑原さんは「ロシアがどのような歴史をたどってきたのかを振り返るきっかけにほしい」と話した。

 平日午前10時~正午。問い合わせは細木さん、電話0853(63)0569。

      (佐野翔一)