【米子】第51回「日本の書展」米子展(主催・山陰中央新報社、全国書美術振興会)が1日、米子市中町の市美術館で開幕した。日本の書壇を代表する書家や山陰両県の書道家の計296点を集め、美しく迫力のある作品が来場者を魅了している。4日まで。
全国主要都市を巡回し、米子市での開催は2年ぶり。中央書家の「現代書壇巨匠選」(16点)と「現代書壇代表選」(80点)、山陰両県の書家による「山陰現代書道代表展」(40点)と「山陰現代書道選抜展」(160点)の計4部門に、かな、近代詩文書、大字書、前衛書、篆刻(てんこく)と多彩な作品が並ぶ。
大田市の飯田徹さんの「熱」は、熱の1文字を太く力強い筆致で書き表し、墨のにじみの広がりが立ち上る熱波を思わせる。米子市の永井美風(びふう)さんの「竹久夢二の詩」は、緑色の和紙に白字で「風」と大書し上下に黒字の詩文を添え、構成美が光る。
米子市古豊千の主婦田中初恵さん(75)は「書道の技法の豊かさに圧倒された。見れば見るほどに深みが感じられる」と堪能していた。
入場料は一般・大学生700円、高校生以下は無料。(佐貫公哉)