2013年に隠岐ジオパークが「世界ジオパークネットワーク(GGN、本部・フランス)から認定を受けて10年がたった。学校教育の中で体系化され、児童生徒が太古から息づく自然の魅力を理解する土壌はできつつある。一方、期待されたインバウンド(訪日客)を含めた観光客数の底上げ効果はいまひとつだ。当初は強かった地元住民の関心が薄れており、島後、島前における活動の温度差の解消も課題になっている。
(隠岐支局・鎌田剛)

断崖絶壁の海岸線や太古の火山活動による大地の成り立ちが一目で分かる隠岐諸島は、世界ジオパークに認定された当時、世界文化遺産に匹敵するブランド力があると見られていた。
ただ、インバウンドを含めた観光面から見ると、認定から10年たった今も、...