第1~3駐車場の満車を示す案内板=出雲市斐川町沖洲、出雲空港


 島根県営出雲空港(出雲市斐川町沖洲)の駐車場の混雑が慢性化している。ターミナルビルに近い駐車場を長期利用する車が後を絶たないためだ。利便性の向上に向け、県は有料化を検討するが、関係者からは無料の米子空港(境港市佐斐神町)に利用者が流れることを懸念する声が上がる。(政経部・高見維吹)

 「出雲と同じ利用者が100万人規模の空港の大半は一部有料か有料化にしている実情がある」

 9月末に出雲市内であった出雲空港利用者利便向上協議会の交通・駐車場部会で、島根県港湾空港課の担当者がコロナ禍前の2019年度のデータに触れながら切り出した。

 19年度の年間利用者数が102万人、駐車場台数1714台の出雲が駐車場を無料にしているのに対し、青森(年間利用者119万人、駐車場台数1530台)、旭川(108万人、1488台)、名古屋(90万人、1350台)の3空港の駐車場が有料、佐賀(73万人、約2200台)と静岡(75万人、約2千台)両空港が一部有料と説明。今後の議論の方向性に有料化の含みを持たせた。

 

 出雲のターミナルビルに近い第1~3駐車場(計597台)は長期間止める車が後を絶たず、日常的に満車の状態。利用客はビルまで徒歩5分の東駐車場に回るのを余儀なくされ、...