国史跡・月山富田城跡(安来市広瀬町富田)の城下町だった安来市広瀬町広瀬地区で22日、5年に1度の「戦国尼子フェスティバル」があり、約230人の武者行列が練り歩くなど町が戦国ムードに染まった。
武者行列は、全国に公募した市民が扮(ふん)した「尼子十勇士」、広瀬中学校男子の「鉄砲隊」、女子の「女武者隊」などが精巧な紙製の甲冑(かっちゅう)を着て、広瀬小学校から飯梨川河川敷まで1・2キロを練り歩いた。
所々で鉄砲を鳴らしたり、勝ちどきを上げたりして見物客を沸かせた。尼子氏ゆかりの滋賀県甲良町や山口県萩市、島根県内各地の関係団体も加わった。なぎなたを操る演技も見せた女武者隊の加納真歩さん(14)=広瀬中3年=は「地域の祭りに貢献でき、うれしい」と笑顔で話した。
飯梨川河川敷特設ステージには島根県東部10カ所の支城「尼子十旗(じっき)」のうち、白髪城(松江市)▽三沢城、馬木城(奥出雲町)▽赤穴城(飯南町)▽高瀬城、神西城(出雲市)-の6カ所の顕彰団体などがそろい、富田城跡とともに歴史資源のアピールの連携を誓った。
フェスティバルは、富田城跡を本拠地とした尼子氏の顕彰と地域の歴史資源をPRしようと、1989年に始まり、今回が8回目。住民らでつくる実行委員会(平原金造会長)が主催した。 (桝井映志)