今年7月にあった大雨の影響で中止した一畑薬師マラソン大会の替わりとなるウオーキングイベント「一畑薬師ウオーク」(出雲市、山陰中央新報社主催)が29日、出雲市小境町の一畑薬師周辺であった。市内外の参加者80人が、日本海の景色を楽しみながら、同薬師本堂を発着点とする約10キロを思い思いのペースで歩いた。
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参加者は一畑薬師本堂での安全祈願をした後、一斉にスタート。途中で雨が降るあいにくの天候だったが、標高差約200メートルの起伏のあるコースを軽快に歩き、木の間から見える日本海の絶景に感動の声を上げた。
最後はマラソンの名物でもある1138段の石段が待ち構え、参加者同士が声をかけ合い、息を切らして上った。ゴール後は、参加賞として配られた一畑薬師商店街の商品券(500円分)で購入した一畑まんじゅうなどに舌鼓を打った。
夫婦2人で参加した出雲市大津町の高瀬義明さん(75)は「起伏が激しく途中でやめようと思ったが、ゴールできてよかった」と充実した表情を浮かべた。登山仲間3人で参加した市大社町修理免の川上良子さん(49)は「普段は通らない道を歩いてわくわくした。日本海がきれいで気持ちよかった」と笑顔だった。
イベントは、マラソン大会の中止を受け、市や山陰中央新報社などでつくる実行委員会が、自然に囲まれた一畑薬師周辺の魅力を味わってもらおうと企画した。(佐野翔一)