松江城に近い島根県庁前(松江市殿町)に建設される高層マンションを巡り、市が設置した景観審議会の委員12人のうち9人が異例の審議のやり直しを求め、市に要望書を提出した。景観計画に沿って諮問内容を決めた市は再度の諮問はしない考えを示す一方、委員は建物の高さと周辺の町並みとの調和の審議が不十分だったと主張。建設に向けた準備が進む中、着地点は見えていない。

 

 再審を求める委員らが20日、市役所を訪れ「審議が不十分だ」と訴えた。

 マンション建設は大阪市の不動産会社が予定。高さ57メートル、19階建てで、完成すれば市内で山陰合同銀行本店ビル(高さ75メートル)などに次いで4番目に高い建物となる。施工業者によると、計画に遅れはなく、近く着工するという。

 昨年10月、景観審議会(千代章一郎会長、12人)は...