ウルトラマンジャックのモニュメントの前でポーズを決める男の子=2015年11月、福島県須賀川市
ウルトラマンジャックのモニュメントの前でポーズを決める男の子=2015年11月、福島県須賀川市

 最近、女性アイドルの顔がみんな同じに見える。年を取ったと思う。幼い息子が好きなウルトラマンもそう。歴代20作品以上がテレビ放映されているが、熱中したのは、昭和時代のレオまでだ。

 中でも「帰ってきたウルトラマン」の最終回が印象に残っている。地球を去る際、子どもたちに五つの誓いを残した。いつもそばにいた少年は泣きながら大声で叫び、見送った。

 「一つ、腹ペコのまま学校に行かぬこと」「一つ、天気の良い日に布団を干すこと」「一つ、道を歩く時には車に気を付けること」「一つ、他人の力を頼りにしないこと」「一つ、土の上を裸足(はだし)で走り回って遊ぶこと」。子を持ち、昔とは違う感情でかみしめる。

 11日に発生から13年を迎える東日本大震災でも、ウルトラマンはメッセージを送った。地震から約14時間後に「まわりのおとなのひとのいうことをきいていればだいじょうぶ。きみのことはぼくやみんながまもるよ」との言葉を届け、「節電をしよう」「優しさを忘れずに、励まし合って生きていこう」など、新しい五つの誓いを発表した。新型コロナウイルス感染拡大時も「手を洗うときは好きな歌を一つ歌い終わるまで洗うこと」などの誓いを発信した。

 間もなく春本番。進学や就職、転勤など新たな気持ちで一歩を踏み出す季節がやってくる。三日坊主の自分が言うのも何だが、大切な人と誓いを交わしてみませんか。(添)