東日本大震災の発生から11日で13年を迎える。人口減少が進む中で東北を襲った巨大地震と東京電力福島第1原発事故は、人々の暮らしをどう変えたのか。記者が現地を訪れ、被災地のいまを見た。
 (政経部・堀尾珠里花)

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 高速道路を降りると、短い枯れ草が覆う広い更地と真新しい道路が見える。1月末、福島第1原発が立地する福島県双葉町。一本道に車の往来はなく、脇道をふさぐバリケードに貼り付けられた「この先帰還困難区域につき通行止め」の看板が未曾有の事故からの復興の困難さを物語っていた。...