ー 今年5月に創立100周年となります。

地元の皆さまのご支援があって大きな節目を迎えることができ、感謝の気持ちでいっぱいです。今後も現場に出向き、お客さまに寄り添う姿勢を常に持ちながら、地域に根ざした金融機関として、さまざまな課題の解決に尽力する考えです。 

ー 取引先企業の経営支援の取り組みをお聞かせください。

新型コロナウイルスの影響は落ちついたとはいえ、人手不足や原材料・エネルギー価格の高騰、実質無利子・無担保融資(ゼロゼロ融資)の返済で、中小事業者の多くは厳しい経営を強いられています。

当金庫では資金繰りに関する相談はもちろんのこと、コンサルタントに依頼する経営改善計画書策定にかかる費用の一部を補助する取り組みも行っており、事業の継続、発展に向けた切れ目ない支援を続けてまいります。

ー 企業の後継者問題の解決に向けた取り組みにも積極的ですね。

民間調査会社がまとめた2023年の後継者不在率で、島根県は全国で3番目に高かったことからも、事業承継は県内企業にとって大きな課題です。

当金庫では本店に事業承継の相談窓口を設置し、親族内・従業員承継だけでなく、M&A(第三者承継)にも力を入れて取り組んでおります。

安心してM&Aに取り組める基盤構築を目的に中小企業庁が設けた支援機関にも登録しており、円滑な事業承継サポートと地域経済振興につなげていきたいです。

ー 地域貢献活動も行っておられますね。

全国の信用金庫でつくる「よい仕事おこしフェア実行委員会」に参加し、自治体などと協力して取引先の課題解決や販路拡大に取り組んでいます。

子どもたちの健やかな成長を支援するため、23年7月には松江市内で東京五輪女子バスケットボール銀メダリストの髙田真希選手を招いた小学生対象のミニバスケットボール講座を開きました。

将来を担う若者たちが山陰に愛着を持ち、「地元を元気にしたい」と思ってもらえる環境をつくりたいと考えています。

信用金庫を取り巻く環境は日々大きく変化しています。

このような中で、一人ひとりが課題解決に向け主体性を持って取り組む力が最も重要になると考えています。社会に貢献するために自ら何ができるのかを考え、何事にも前向きにチャレンジしていける方と共に働きたいと思います。

藤原俊樹=雲南市三刀屋町出身(66歳) 2020年から現職。

趣味は2013年から始めたそば作りです。

現在はそば作り同好会の代表を務め、5人の仲間と一緒に自宅近くにある2反(20アール)のそば畑で信濃1号という品種のそばを栽培しています。

自ら栽培したそばで蕎麦を打つことが休日の楽しみです。

しまね信用金庫HP