
―島根原子力発電所2号機の再稼働が控えています。
原子力規制委員会から工事計画の認可を受領したことを受け、再稼働時期を今年8月とする工程を公表しました。
再稼働は燃料費や二酸化炭素(CO2)排出量の削減につながります。
安全対策工事に鋭意取り組むとともに、所員の技術力向上を図るために教育・訓練を計画的に実施するなど、ハード・ソフトの両面から再稼働に向けた準備を進めています。
ただし、工程ありきではなく、安全最優先で進めていきます。
―温室効果ガス排出量を実質ゼロにするカーボンニュートラルへの取り組みはいかがでしょうか。
2050年の達成に向け、さまざまな課題と向き合っています。
目標達成には、島根2、3号機の安定稼働が不可欠です。
また、再生可能エネルギーの導入拡大を進めるとともに、火力発電の脱炭素化に向け、水素・アンモニアの活用やCO2の分離、回収などにも挑戦していきます。

―脱炭素先行地域に選ばれた松江市の取り組みに参画しています。
地域の脱炭素化・カーボンニュートラル実現に向け、自治体と連携協定を結んで取り組むのは初めてです。
一例として島根3号機の人工リーフ(浅瀬)の藻場によるCO2吸収量をもとに当社が取得したJブルークレジットを活用いただいています。
松江市の先駆的な試みを引き続きしっかりと支援、協力していくとともに、お客さまや地域のカーボンニュートラルに貢献してまいります。

―スポーツを通し、地域との関わりを強めておられます。
当社には陸上競技部、女子卓球部、ラグビー部の三つのシンボルスポーツがあります。
女子卓球部は23年度の日本卓球リーグの年間チャンピオンに輝きました。24年のニューイヤー駅伝では、陸上競技部が10位と健闘してくれました。
こうした活躍ぶりを地域の方に話題にしていただき、大変うれしく思っています。また、陸上教室やラグビー教室は多くの子どもたちに喜ばれています。
引き続き、スポーツを通じた地域振興にも取り組んでいきます。

世の中は情報であふれていますが、その中でも自分の考えを持って、発信できる人になってください。みんな、若者の考え方や意見を求めています。
私は24時間、365日皆さんに電気を使っていただけるよう、使命感をもって仕事に向き合っています。
皆さんも、ぜひ、何かに使命感ややりがいを感じて、主体的に動くことのできる人材になってほしいです。

天野浩一=島根県出雲市出身。2019年から現職。
休みの日は専ら、まき割り、たき火をしています。
小さい頃、家庭の五右衛門風呂で薪(まき)を焚(た)くのが私の仕事でした。
炎を見てたら癒やされて落ち着きますね。
家はオール電化ですが、あえて不便さを楽しむっていうのはおすすめですよ。
中国電力㈱HP