ー4月1日に子会社2社を統合しました。

冷凍食品工場を持つ「さんれい製造」と総菜製造の「マルテSF」を吸収しました。自社主導の商品開発に力を入れ、今まで以上に、食の幸せを地域に、そして全国に届けられるような会社にアップデートします。

マルテSFでは仕出し弁当などの総菜を製造していましたが、近年の急激な環境の変化で、需要が減少しました。このため少量生産で多様なカテゴリに挑戦できる開発型の冷凍食品工場に衣替えし、売れた商品をさんれい製造の工場で量産化するなど、3社が一枚岩となって消費者に求められるものを売り出す態勢にしました。

ー どのような商品を開発していきますか。

量産型の工場では対応が難しい高付加価値の商品を考えています。2023年末はマルテSFで量販店の総菜コーナー向けにベニズワイガニの天ぷらを開発し、生産が追いつかないほどのスマッシュヒットとなりました。

ー 飲食店などへの食品販売での取り組みを聞かせてください。

近年は消費者のニーズが多様化しており、サービスのバラエティーも増えています。

商品の価格帯や質もそうですが、移動中に食事する「ながら需要」をはじめとした「パフォーマンス重視型」が今のトレンドです。そうした情報をキャッチし、魅力的なサービスや商品を提案していきたいと思います。

商品の供給だけでなく、当社の得意先である飲食店に顧客を呼び込む支援や店舗運営、厨房設備の情報提供にも引き続き力を入れます。

ー 「人にフォーカスした経営」を理念の一つに掲げています。社内でどう実践していますか。

「幸せをめぐらせよう。」をグループの合言葉にしました。

仕事にやりがいを感じてもらうことが大切だと考えています。賃金を引き上げ、年間休日を増加しました。福利厚生の一つとして取引先の飲食店で利用できるチケットを配る社食サービス「びずめし」を全社員に広げます。

食べることや食べてもらうことなど、「食」に興味がある人であれば、まずはさんれいフーズがどんな会社か、どんな仕事で地域毎の「食」を支えているかを知ってもらいたい。

その上で、「自分ならこんな商品作ってみたい!」「こんな食に関わるサービスを提供したい!」といった具体的なアイデアや希望をもって参画してもらえると嬉しいです。

「自分で考え、行動する」これらのことは学生のときからでも習慣化できると思うので、食以外でも社会課題などに目を向けて何かアクションしておくとこれからの社会人生活に役立つと思います。

並河元=エジプト・カイロ生まれ(44歳)総合コンサルティング会社を経て、2013年に入社。20年に社長就任。

無類のビール好きですが、健康経営を推進する意味でも、少し控えめにし始めています。(笑)
山陰にお客さまをお連れすると、皆さん口を揃えて「料理が美味しい」と言っていただけます。
この「山陰発の美味しい」を全国に、世界に発信していくことが直近の私のチャレンジです。

㈱さんれいフーズHP