地震や防災について小泉八雲を通じて考えてもらおうと、松江市西川津町の島根大学付属図書館で25日、震災に関する映画の上映と紙芝居の上演があった。
島根大学ラフカディオ・ハーン研究会が主催。東日本大震災の写真や小泉八雲と地震を関連付ける資料の展示に合わせて企画した。展示では東日本大震災の被災地で撮影する須田郡司さん(島根大院修了)の写真や小泉八雲にまつわる書籍、学生が防災についてまとめた成果など約50点が並ぶ。
東日本大震災直後のドキュメンタリー映画「Pray For Japan」を上映。昨年、被災地へ研修に行った学生らは小泉八雲の「栗原屋のそばを食べたきつね」の紙芝居を上演した。
小泉八雲の「生き神様」は収穫した稲の束に火を付けて津波から村人を救った庄屋の物語。八雲は世界に「TSUNAMI」という言葉を広めた。
ハーン研究会の学生部に所属する島根大法文学部3年の多々納彩華さん(21)は「小泉八雲から震災や防災を考えてほしい」と話した。松江市菅田町、阪本成子さん(67)は「学生の学習の成果が発揮され、楽しむと同時に考えさせられた」と話した。展示は4月30日まで。7日までは土日が休館日。入場無料。(林李奈)