【大田】大田市大田町、島根県男女共同参画センターあすてらすで、政治や地域のリーダーに関する男女格差の現状を伝える啓発パネルが展示されている。県、市町村ともに地方議員の女性の割合が15%に満たない現状や共同参画を拒む社会の壁が至る所に存在する状況を訴えている。
男女格差を数値化した「ジェンダーギャップ指数2023」で日本は世界146カ国のうち、125位と大きく遅れる。展示では県内の女性地方議員の割合が県議会議員で13・9%、市町村議員で12・8%にとどまるほか、自治会など地域のリーダーでも女性の参画が進まない現状をイラストを交えて紹介している。
「女性の地域リーダーはなぜ増えない?」と題したパネルでは家事・育児との文字が入った特大リュックを背負う女性の道先に「家庭生活との両立」「ハラスメント」「家族の理解」など幾多のハードルが並ぶイラストが描かれている。
パネルは島根県の委託を受けた公益財団法人しまね女性センターが作成。担当した漆谷佑美子主任専門員は「まずは現状に気付いてもらうことが大切。女性が挑戦できる機会を確保する風土づくりが進んでほしい」と話した。パネルは要望に応じ貸し出しもする。(勝部浩文)