出雲市大津町、出雲弥生の森博物館の来館者がこのほど、50万人を達成し、記念セレモニーがあった。
50万人目は茨城県つくば市の筑波大4年、笠川佳奈さん(21)。飯塚俊之市長や博物館のマスコット「よすみちゃん」とくす玉を割り、節目を祝った。
大学で考古学を学ぶ笠川さんはニュースで、上塩冶築山古墳(出雲市上塩冶町)で出土した大刀(たち)の鞘(さや)が赤く塗られていたことを知り、現物を見るために訪れた。「保存状態がよく驚いた。いい思い出ができた」と笑顔だった。
同館は2010年4月、オープンした。弥生時代の「出雲王」が眠る西谷墳墓群をはじめ、市内の遺跡から発掘された出土品などを展示する。毎年、市内外から3万~5万人が来場する。新型コロナウイルス禍で一時2万人台に落ち込んだものの、昨年度は約3万1千人が訪れ、5年ぶりに3万人台を回復した。
花谷浩館長(67)は「コロナ禍で大変な時期もあったが、話題になる研究や企画を通じ、来館者を増やしていきたい」と話した。28、29の両日には同館で、出雲弥生の森まつりが開かれ、ステージイベントや火おこし体験、神楽などがある。
(佐野卓矢)