かりゆしやTシャツ姿で勤務する環境省職員ら=2023年5月1日
かりゆしやTシャツ姿で勤務する環境省職員ら=2023年5月1日

 連休中日の平日とあって気分的にどうか分からないが、服装は軽やかにして職場に向かう方は多かろう。

 クールビズがきょう官公庁や企業で始まった。政府が2005年度から提唱し、今年で20年目を迎える。当初は6月1日からだったが、いつしか1カ月前倒しされ、そのまま定着した。

 学校の制服の衣替えより早いのはなぜだろうと不思議に思っていたら、中学生の娘が先日持って帰った学校便りに「衣替え移行期間の廃止」とあった。気温の変化に順応する移行期間なるものがあるとは知らなかったが、温暖化の影響でその期間の設定さえ難しくなったのが理由という。聞けば、もう夏服で登校している子もいるのだとか。夏前からの異様な暑さで季節の変わり目が分からず、一斉に衣替えする風習は薄れてきているのだろう。

 5月の今時期から気を付けねばならないのが熱中症だ。リスクは猛暑の真夏と油断してはいけない。体が暑さに慣れていない時期は体内に熱がこもりやすく、発症しやすいという。環境省が発表する「熱中症特別警戒アラート」の運用も先頃始まった。過去に例のない危険な暑さが予想される際に発令し、より強い警戒を促す。

 本格的な暑さへの備えをと思っていたら、早速のこと連休後半は「10年に1度の高温になる」との予報が出ている。気分を軽やかにする、すがすがしい初夏はもうどこかへ行ってしまったのだろうか。(史)