終戦後にシベリア抑留を経験し、100歳を超えて講演活動に取り組む野村定男さん(104)=島根県吉賀町沢田=が9日、入院先のよしか病院(島根県吉賀町六日市)で、厳寒と飢えに耐えた体験談を語った。過酷な収容所生活と重労働を振り返り「皆さんがしっかり勉強し、戦争は反対だと言い切れるようになってほしい」と約60人に訴えた。
野村さんは町内外の学校で講演しており、今回で39回目となる。高齢になり今年3月に入院。気力が低下する中で前に進む目標を設定しようと、主治医の佐々木弥生医師(33)ら病院職員の協力を得て講演会を企画し、近くの六日市中学校の生徒や入院患者らが集まった。
リハビリを担当する職員らの助けを借りて講演。1941年に満州に渡り、終戦を迎えた45年から、帰国する48年までの過酷な生活を振り返った。
抑留中は、...