活躍が止まらない。米大リーグ・ドジャースの大谷翔平選手の話。26日に2試合連続の先頭打者本塁打で、リーグトップを走る25号を放ち、10試合連続打点は球団新記録となった▼6月は2021、23年と過去2度の月間MVPを受賞した。米データ会社によると、大谷の大リーグでの本塁打数は6月だけで54本。8・7打席に1本のペースで、同社は「驚異的」と評する。本人は6月が好調な要因を「シーズンの中で良いところ、悪いところ、いろいろ改善しながら、ちょうど波が来やすいのかな」と語る▼今年の6月に日本のプロ野球で輝きを放ったもう1人の「谷」がいる。石見智翠館高校出身で日本ハムの水谷瞬外野手だ。昨季まで在籍したソフトバンクで1軍の出場機会はなかった中、交流戦で頭角を現し、歴代最高打率の4割3分8厘を記録した▼2人はいずれも今季から球団を移籍した。それでも、転勤を誘因に新年度からの慢性的な疲れも重なって心身の不調を引き起こす「六月病」とは無縁なようだ。活躍は梅雨のどんよりした気分を晴らしてくれる。水谷は「技術が大きく変わったわけではなく、(ソフトバンク時代から)やってきたことがつながって結果が出た」という。大谷の言葉とともに、日々の積み重ねの大切さを改めて感じる▼ともに身長193センチの大谷と水谷。快進撃が7月以降も続き、いつか一緒にプレーする日を夢見る。(吏)