蔵を改修した宿泊施設を視察する島根県邑南町観光リ・ハック協議会のメンバー=島根県邑南町矢上
蔵を改修した宿泊施設を視察する島根県邑南町観光リ・ハック協議会のメンバー=島根県邑南町矢上

 【邑南】島根県邑南町の宿泊、観光事業者11団体でつくる町観光リ・ハック協議会のメンバーがこのほど、所属団体の施設を視察し、町全体の観光振興に向けて連携策を探った。

 同協議会は2023年度、宿泊、観光施設の改修費を補助する観光庁事業により、町内12施設で建物や設備の改修を実施した。改修を機に改めて各施設の情報を共有し、一体的な観光計画を考える機会にしようと企画した。

 レジャー施設、瑞穂ハイランドでは、担当者がスキー場に動く歩道を整備し家族層が前年より3千人増えたと報告した。他の施設が家族連れ向けの食事や料金を考えることで「家族層が足を運びやすくなるのでは」と意見を出し合った。

 木造2階建ての蔵を改修し、新たに整備した素泊まりの宿泊施設(延べ床面積37平方メートル)では、宿泊者に近くの飲食店や観光施設を紹介し、周遊を促す案が出た。メンバーは計3件を巡り、活発に意見交換した。

 協議会の徳田秀嗣会長(53)は「事業者の横のつながりを強化し、観光客の要望に沿って的確に施設の紹介をできるようにしていきたい」と話した。(吉野仁士)