パリ五輪の主な会場
パリ五輪の主な会場
五輪イヤーをむかえ、文字がうつし出されるパリの凱旋門(ロイター=共同)
五輪イヤーをむかえ、文字がうつし出されるパリの凱旋門(ロイター=共同)
パリ五輪のメインスタジアム、フランス競技場=パリ近くのサンドニ(ロイター=共同)
パリ五輪のメインスタジアム、フランス競技場=パリ近くのサンドニ(ロイター=共同)
パリ五輪の金メダル(ロイター=共同)
パリ五輪の金メダル(ロイター=共同)
国際大会で相手をせめる阿部一二三選手(手前)=2023年12月、東京都内
国際大会で相手をせめる阿部一二三選手(手前)=2023年12月、東京都内
国際大会でフランス選手(左)と対戦する阿部詩選手=2023年12月、東京都内
国際大会でフランス選手(左)と対戦する阿部詩選手=2023年12月、東京都内
パリ五輪の主な会場
五輪イヤーをむかえ、文字がうつし出されるパリの凱旋門(ロイター=共同)
パリ五輪のメインスタジアム、フランス競技場=パリ近くのサンドニ(ロイター=共同)
パリ五輪の金メダル(ロイター=共同)
国際大会で相手をせめる阿部一二三選手(手前)=2023年12月、東京都内
国際大会でフランス選手(左)と対戦する阿部詩選手=2023年12月、東京都内

 26日にいよいよ開幕 

 花の都で盛り上がり期待

 スポーツの祭典、パリ五輪が7月26日~8月11日に開かれます。「花の都」と呼(よ)ばれるフランスの首都パリは観光名所の多い、華(はな)やかな都市です。東京五輪は新型(しんがた)コロナウイルスのため、ほとんどの会場で観客を入れずに行われましたが、今大会はたくさんのお客さんでにぎわい、もり上がることが期待されています。

 

 パリでの五輪は3度目です。前回は1924年に開かれており、ちょうど100年ぶりです。五輪はいつもは4年おきに開かれますが、前回の東京五輪はコロナの影響(えいきょう)で2020年から21年に延期(えんき)されました。今大会は東京五輪から3年で行われます。

 

■選手入場は船で

 パリの名所を生かす計画が立てられています。特に話題となっているのが、中心部を流れるセーヌ川での開会式で、選手が船に乗ってパレードする予定です。今までは競技場(きょうぎじょう)を入場行進するのが一般的(いっぱんてき)だったので、目新しい取り組みです。他にもエッフェル塔(とう)やベルサイユ宮殿(きゅうでん)など、観光地で競技を行うことになっています。

 一方でサーフィンは、フランス領(りょう)ポリネシアのタヒチという場所で行われます。フランス本土とは地球のほぼ裏(うら)側に当たる、南太平洋にうかぶ島です。サーフィンに向く大きな波が来ることで有名です。

 

 ■男女平等が実現

 競技の数は3年前の東京五輪から一つ減(へ)って、32となりました。リズミカルな音楽に合わせて踊(おど)るブレイキンが初めて行われます。若者(わかもの)に人気があり、五輪では新しいタイプの競技として注目されています。「男女平等」が実現(じつげん)するのも大会の特徴(とくちょう)の一つです。近年増(ふ)えつつある女子選手の割合(わりあい)が、東京五輪の約48%を上回って50%になり、史上(しじょう)初めて男女同数になります。

 日本勢(ぜい)は順調に五輪の出場権(しゅつじょうけん)を手にし、特にバスケットボールやバレーボールなど球技(きゅうぎ)の活躍(かつやく)が目立ち、400人をこえる選手が出場しそうです。自国で開かれ、たくさんの人が出場できた東京五輪をのぞけば、これまでの五輪で最も多い人数になる見通しです。

 

 ■参加ゆるされず

 明るい話題ばかりではありません。ウクライナに侵攻(しんこう)したロシアと、それを助けるベラルーシは国としての参加をゆるされず、戦争に賛成(さんせい)していないことなどの条件(じょうけん)をクリアした選手のみ、個人(こじん)の中立選手として出場がみとめられます。国歌を歌ったり、国旗をあげたりすることはできません。

 

 

 そろって連続「金」を

 柔道、阿部きょうだい

 柔道(じゅうどう)男子66キロ級の阿部一二三(あべひふみ)選手と、妹で女子52キロ級の阿部詩(うた)選手が2大会連続の金メダルに挑戦(ちょうせん)します。26歳(さい)の一二三選手は「妹がいるから負けられない」とやる気をみなぎらせ、きょう14日が24歳の誕生日の詩選手も「2人で金メダルを持って帰りたい」と気合が入っています。

 一二三選手は6歳、詩選手は5歳の時に柔道を始めました。先に活躍(かつやく)する一二三選手を追いかけて妹も成長。ともに日本一、世界一にかがやいて「最強のきょうだい」と呼(よ)ばれています。

 ごうかいな投げっぷりが2人の持ち味で、おもしろいように相手を畳(たたみ)にたたきつけます。そのスタイルは柔道にくわしくない人も引きつけ、人気があります。詩選手は「いっしょに柔道界をもり上げていきたい」との目標も口にしています。

 3年前の東京五輪に続いて2人の試合は同じ日に行われ、柔道人気の高いフランスでも大きな注目を集めています。