平田地域ゆかりのクラフト作家の作品を鑑賞する来場者=出雲市平田町、平田本陣記念館
平田地域ゆかりのクラフト作家の作品を鑑賞する来場者=出雲市平田町、平田本陣記念館

 出雲市平田地域に縁をもつ若手のクラフト作家12人による作品展が、出雲市平田町の平田本陣記念館で開かれている。陶芸や染織、ガラス工芸など多彩なジャンルの作品約300点が集まり、来場者は創造性に富んだ手仕事の世界を楽しんでいる。9月1日まで。

 同市多久谷町の田部井真子さんは、トマトやキノコ、イチゴなどをモチーフにした布をデザインし、華やかなバッグや傘、松江の水燈(すいとう)路(ろ)を作った。同市平田町の木綿街道に店舗を構える吾郷直紀さんは、紙を切り抜いて作った立体人形や築地松をイメージした切り抜きなど、造形物や手製の本、ノートを並べた。

 このほか銀箔(ぎんぱく)を貼って焼いた焼き物や、淡いピンク色の釉薬(ゆうやく)を使った陶芸、鉄を加工した卓上ランプや椅子、紙のように薄い陶器といった個性豊かな作品が集まった。

 同館の学芸員藤原雄高さん(42)は「平田地域には多種多様な作家が集まっており、個性豊かな表現を見るとともに、技術力の高さを知ってほしい」と来場を呼びかける。

 入場料は一般500円、高校生以下無料。期間中、作家によるトークイベントやワークショップ(要予約)もある。問い合わせは同館、電話0853(62)5090。(佐藤一司)