お盆の花や供え物が並ぶ恒例の「盆花市」が10日、松江市野原町の道の駅本庄で始まった。先祖や故人をしのぶ人々の思いはさまざまで、朝から熱心に品定めする姿があった。
午前10時ごろに姿を見せた門脇正人さん(80)=松江市新庄町=は、今年2月、妻・信子さんを79歳で亡くした。毎日2人でした晩酌も今では1人、仏壇の前で杯を傾ける。ボランティア活動など地域での役は多いが、さみしさは募るといい、「初盆で帰ってくる。派手にやりたい」と赤色のケイトウを選んだ。
道の駅本庄での盆花市は毎年と同じ10~13日。今年は本庄地区の農家が育てたホオズキや小菊など色とりどりの15種類程度を用意し、馬や牛に見立てたキュウリやナスの飾りなどもそろえるという。
(曽田元気)