全国高校総合文化祭推薦作「燦」(右)など高校生の力作を楽しむ鑑賞者=松江市袖師町、県立美術館ギャラリー
全国高校総合文化祭推薦作「燦」(右)など高校生の力作を楽しむ鑑賞者=松江市袖師町、県立美術館ギャラリー

 【松江】島根県内の高校生の作品が並ぶ「第57回県高校書道展」が24日、松江市袖師町の県立美術館で始まった。来夏の全国高校総合文化祭(高総文祭)へ推薦する3点を含む101点が並ぶ。27日まで。

 20校の生徒が出品した。香川県で開かれる高総文祭に推薦されるのは、出雲1年・加本優衣さんの「臨 寸松庵色紙」、浜田1年・森岡愛葉(まなは)さんの「臨 黄州寒食詩巻跋」、石見智翠館2年・和田崚之介さんの「燦」の3作品。

 加本さんは、薄緑色や黄白色などの小さな24枚の色紙に和歌を書いた。筆の穂先を生かし、自然な流れでリズミカルな抑揚をつけた点が評価された。森岡さんの作品は、豊かな墨量で力強く仕上がっている。和田さんの作品は、紙面いっぱいを使った一字書で、見る人を圧倒する躍動感にあふれる。

 ほかにも伸びやかさや格調高さを醸し出そうと筆を走らせた高校生の力作に、来場者が見入っている。(増田枝里子)