大藤が商品化した「祝誕生!ゲルたん瓦版煎餅」
大藤が商品化した「祝誕生!ゲルたん瓦版煎餅」

 偶然立ち寄った鳥取県内の道の駅で見つけ、思わず購入してしまった。「祝誕生!ゲルたん瓦版煎餅(せんべい)」。過去最多の9人が出馬した自民党総裁選を制し、首相に就いた石破茂氏を「勝手に応援する」という商品だ。

 歴代首相の似顔絵をパッケージにした菓子を製造する東京都荒川区の「大藤」が、紅白まんじゅうと合わせて商品化。総裁選3日後の9月30日に国会議員会館内で先行販売し、石破氏の地元でも取り扱いが始まったようだ。

 大藤は17年前、竹島をかたどったまんじゅう「竹島ものがたり」も商品化しており、当時の社長を取材したことがある。流行をいち早く取り入れるセンスと企業努力に舌を巻いた。

 商品名の「ゲルたん」とは石破氏の愛称。防衛庁長官として初入閣した2002年当時、パソコンで「いしばしげるちょうかん」と入力すると、「石橋ゲル長官」と変換したのが由来らしい。国民人気の高さから「選挙の顔」に選ばれたが、先の衆院選は党派閥裏金事件や自身の言行不一致も響いて大敗。目標に掲げていた「与党で過半数」を割り込んだ。続投を表明し少数与党での政権継続に意欲を示すが、待つのはいばらの道だ。

 ちなみに冒頭の煎餅は道の駅で、鳥取県内を会場に22日まで開催されていた「ねんりんピック」関連の期間限定商品と並んで販売されていた。総裁、そして首相としての「ゲルたん」の“賞味期限”が気になる。(健)