【男子3000メートル障害予選】力走する平田の尾林恒星=福井県営陸上競技場
【男子3000メートル障害予選】力走する平田の尾林恒星=福井県営陸上競技場

 陸上男子3000メートル障害の尾林恒星(平田)は予選の中盤に転倒するアクシデントに見舞われ、決勝進出を逃した。序盤は先頭集団でレースをしていただけに「自分の甘さが出た。最後まで集中しなくては駄目だ」と悔しさをにじませた。

 トラック競技では初めての全国舞台だったが、気後れすることなく先頭集団に食らいついた。ここで「今日はいける」と心に隙が生まれてしまい、1000メートルすぎの水濠(すいごう)を跳び越えた直後に転倒し、一気に順位を下げた。入賞(8位以内)を目指して臨んだ大会だっただけにレース後は「もうちょっとやれたかな。悔しい」と唇をかんだ。

 東京五輪の同種目で日本勢として49年ぶりの決勝進出を決めた浜田市出身の三浦龍司(順大)とは2学年違い。大学進学後も競技を続けるつもりという尾林は「勝つためにはもっと自分を追い込まないといけない。三浦選手と同じ大会で走れるように頑張りたい」と力を込めた。 (景山達登)