アンコウのつるし切りで、卵巣を紹介する近藤一樹アドバイザー=松江市伊勢宮町、松江栄養調理製菓専門学校
アンコウのつるし切りで、卵巣を紹介する近藤一樹アドバイザー=松江市伊勢宮町、松江栄養調理製菓専門学校

 全国有数の漁獲量を誇る浜田港のアンコウに関心を持ってもらおうと、松江市伊勢宮町の松江栄養調理製菓専門学校で13日、11キロの巨大アンコウを使った特別実習があった。

 調理師科と栄養士科の学生約70人の前で、同校の近藤一樹アドバイザー(69)が、独特の調理法のつるし切りを披露した。「深海に生息し、ほとんど動かない魚のためうろこがなく柔らかい」と話し、皮や肝、えら、卵巣などを手際よく手や包丁を使ってさばいた。学生は興味深そうに観察し、包丁使いのこつを学んだ。

 学生たちは肝をたっぷりのバターで炒め、みそや酒かすなどで味付けしたアンコウ鍋と雑炊を協力して作り上げた。「こくがすごい」「ぷりぷり」とおかわりをして笑顔を見せた。

 浜田市出身の竹原佑哉(ゆうや)さん(19)は「家でアンコウを食べたことはあるが、今回のはすごくおいしくて驚いた」と話した。(林李奈)