オンラインで学校支援のDX事例を発表するケイズのICT教育プランナー=米子市両三柳、同社
オンラインで学校支援のDX事例を発表するケイズのICT教育プランナー=米子市両三柳、同社

 学校現場での人工知能(AI)の活用策などを考える教育セミナーがこのほど、オンラインであった。大学教員の発表や鳥取県内の情報通信技術(ICT)活用事例紹介などを通じ、約120人が「AI時代」の教育の在り方を考えた。

 ICTを使った授業支援を手がけるケイズ(米子市両三柳)が主催。元中学教員で鳥取県教育センターの勤務経験がある岩﨑有朋札幌国際大教授ら、大学教員4人が発表した。

 子どもの力を伸ばす問題解決型学習(PBL)で教員に求められるのが、指導力とともに「評価するスキル」とし、知識、技能、思考力などの「多様な評価」にAIが役立てられている例などを紹介した。学校でAIを使った経験の有無を尋ねると「職員室よりも教室の方が手が挙がる」という、子どもや若者が先行する現状を踏まえ「これからはAIと教育は切り離せない」と再確認した。

 2018年から社員を「ICT教育プランナー」とし、鳥取県内7町の学校支援を手がけるケイズも、生徒のタブレット端末を活用したテスト結果の自動集約や、課題提出のデジタル管理などを紹介。

 オンライン相談窓口を開設し、県外から問い合わせも増えているといい、同プランナーの沖田智美さん(30)は「子どもたちも当たり前のようにAIを使う時代。上手に正しく使ってもらえる現場支援をしていきたい」と話した。(吉川真人)