華道家元池坊津和野支部(70人)の花展が23日、島根県津和野町後田の津和野町民体育館で始まった。同町や吉賀町、山口市内の会員約60人が各1点出展し、草木を美しく表現した作品から来場者に春の訪れを感じさせている。24日も。
室町時代から続く最も古い様式の「立花」、江戸時代からの素朴な「生花」、戦後に定着した型にはまらない「自由花」の作品が展示され、地元の津和野中学校華道部の作品も並んだ。
チューリップやスイートピー、スイセン、ツバキなど季節感ある花が生けられ、来場者は気に入った作品に近づいたり、少し離れて鑑賞したりして全体のバランスや、花器の形と色合いとの調和を楽しんだ。
花展は毎年続けて35回目の開催となり、長嶺恵子支部長(82)=津和野町森村=は「器の形に合わせて会員が楽しんで生けている。伝統文化を多くの人に知ってもらい、次代への継承につなげたい」と話し、来場を呼び掛けた。
午前9時~午後4時。入場無料。(中山竜一)