出雲市平田町の木綿街道で、街を歩きながら、多彩な餅料理を楽しむイベント「もち街」が3月2日、5年ぶりに開催される。試食会が25日にあり、関係者30人が味や見た目などを確認した。十六島海苔(のり)や宍道湖産シジミを使った雑煮など地域色豊かなメニューを用意し、街道を彩る。
「もち街」はまちづくり団体の木綿街道振興会と、住民らでつくる実行委員会が開催。2020年まで毎年、節分の時期に開かれ、20年は7千食が完売するなど、地元住民や観光客に人気だった。
新型コロナウイルス禍で中断していたが、再開を求める声が多く寄せられた。振興会の若手から前向きな動きが出て、再開を決めた。
今回は街道沿いの旅館やレストランなど16団体が、27種類の餅料理を用意する。雑煮のほか、餅ピザやぜんざい、春巻きもある。地元の酒蔵の酒かすや出西ショウガといった地域の食材を使った料理もそろった。当日は200~500円で販売する。
試食会は木綿街道交流館であり、関係者が出来栄えを確認し「おいしい」との声が飛び交った。木綿街道振興会の平井敦子事務局長(61)は「家族や友達とどれを食べるか相談しながら、楽しい時間を過ごしてほしい」と呼びかけた。
木綿街道では3月1、2の両日、街道沿いの古民家などでひな飾りを見学できる「おひなさんぽ」も開かれる。(佐野卓矢)