囲いわなを見学する大磯高校の生徒たち=島根県美郷町九日市
囲いわなを見学する大磯高校の生徒たち=島根県美郷町九日市

 島根県美郷町と連携協定を結ぶ神奈川県大磯町の高校生が25日、美郷町内でイノシシの捕獲現場やジビエの加工施設を見学した。

 神奈川県立大磯高校の1、2年生13人が24日から3泊4日の日程で獣害対策や有害駆除した野生動物の利活用を学ぶため滞在。麻布大(相模原市)が町内に構えるフィールドワークセンターを拠点に、野外学習に取り組む。

 この日、生徒は山中で体長約80センチのイノシシ3匹が捕獲されたわなを見学した。わなの仕組みや、家畜伝染病・豚熱(CSF)の感染防止対策を徹底していることなどを教わった。

 獣害対策機器メーカー・タイガーの食肉加工施設では、冷蔵保存されている鹿の肉を見学した。

 同校1年、大隅崚太郎(りょうたろう)さん(15)は「初めて見るものが多く、貴重な体験だった。美郷町で教わった獣害対策を大磯町の農家に伝えたい」と話した。

 島根中央、石見智翠館高校の生徒や麻布大生を交えて獣害対策などを話し合うグループワークもあった。

 大磯町は2021年、獣害対策に取り組む産官学民が集う美郷町の「美郷バレー構想」に参画した。大磯町と大磯高、麻布大の3者が連携協定を締結し、連携事業の一環で高校生が美郷町を訪れた。(佐伯学)