一般女子の部決勝で奮闘する「ひし熟女ョ~!」の選手たち=島根県海士町海士、隠岐神社外苑
一般女子の部決勝で奮闘する「ひし熟女ョ~!」の選手たち=島根県海士町海士、隠岐神社外苑

 住民が団結して力を競う第36回隠岐島綱引き大会が12日、島根県海士町であった。男女一般と小学生の3部門に計41チームが参加し、真剣勝負を繰り広げた。

 大会は1986年に始まり、当初、運動会のような気楽な雰囲気だったのが、次第に競技性が色濃くなった。早いチームは年明けから練習を重ねて体力や戦略、団結力を高めている。

 今大会は海士町を中心に島前3町村から一般男子22、一般女子15、小学生4の各チームが参加した。ルールは男子は600キロ、女性は500キロの合計体重内の選手8人が地下足袋と素手で綱を引く。試合開始と同時に両チームの力が拮抗(きっこう)し、時間とともに実力の勝るチームが少しずつ綱を自陣に引き込んでいった。

 勝負際で姿勢が崩れ、逆転される試合も少なくなく、チームの所属する地区の応援団が最後まで一喜一憂して会場を沸かせた。

 一般男子は崎だんじり(海士町崎地区)が7連覇し、小学生は福井小6年生チーム、一般女子は「ひし熟女ョ~!」(同町菱浦地区)が優勝した。

 「ひし熟女ョ~!」の河内志保さん(45)は「決勝の相手は重かったが、2月初めから練習を積んだだけあり、スタミナがあった」と話した。(鎌田剛)