短歌 寺井淳選
雪だるまモアイ像のよう立ちている休日朝の校庭真中 松 江 藤原 敬子
【評】モアイ像には「誰が」「何のために」という問いがつきもの。子どもたちのいない無人の校庭の雪 だるまも一瞬そんな不思議な思いを誘ったのでしょう。
見つけたらすぐに飛びたつ鴨(かも)たちの愛想のなさに親しみのわく 浜 田 清水 謙一
【評】ツンデレという言葉があります。鴨たちの振る舞いに、そんなツンデレを読み取って、親しみさえ覚えるというのでしょう。面白い心理の機微です。
久々に我が影連れて散歩せり雪解の水の流るる路を ...